白金 / フェイスレス / ディーン=メーストル / 才賀 貞義 役
古川 登志夫
今回4役を演じていただく中で、こだわった点などございましたらお聞かせください
「演じ分け」ですね。4役の演じ分けはそれだけでも難度が高いのですが、加えて各キャラともシークエンス毎に豹変していく。各キャラが一度ずつ豹変するだけでも、8種類のキャラの演じ分けを求められるようなところがある。しかして一人であるような。演じ分ける上で注意したのは「言い方」や「口調」を工夫するのではなく「感情」や「思い」を探るということでした。音響監督さんのダメ出しから、そう思ったのです。持てる演技力のMAXで立ち向かうしかないと思いましたね。
放送を楽しみにしている皆さまへ、今後の物語の展開の見どころをお聞かせください
二つあると思います。歯車というのは、サイズや歯数の異なる歯車の歯が噛み合った瞬間に、スピードや回転方向が変化していく。この作品の面白さは、その瞬時の変化、思いがけない展開だと思います。そして時に回転が止まり、齟齬も生まれる。そこが面白い。もう一つは、愛や憎悪や生き方といった人間性にまつわる珠玉のセリフの数々ですね。物語の展開、シークエンス毎に飛び出す琴線に触れる名セリフには、心を打たれる事でしょう。